モンテッソーリ教育 発達障がいに役立つ理由2

発達障がいの症状は人それぞれですが、下記の特徴がよく挙げられます。

①発達性強調運動障害がある

②感覚統合の調整が苦手

③不注意で気が散りやすい

④一つの物事に強い集中を見せる

⑤数、活字に対する理解が苦手



今日は②感覚統合の調整について、モンテッソーリ教育でどのようなアプローチをしているかをお話ししていきます。


人間には様々な感覚があります。視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚の五感はよく耳にすると思います。この他に固有受容覚(筋肉、腱、関節の伸縮などの感覚)前庭感覚(バランスや速さなどを感じる平衡感覚)があり、これらの七つの感覚を脳が統合し、調整することで身体を働かせています。


感覚統合の調整がうまくいかないと、脳が必要以上に感覚器官(目・耳・皮膚・鼻・口)からの情報を受け取ってしまったり、逆に必要な感覚的情報を得られなかったりします。

・人と話している時に電車の音が気になって話に集中できない

・体のバランス感覚が調整できず、椅子にうまく座れない

・体に何か触れると痛みを感じる

など感覚統合がうまく調整できないと日常生活に支障が出てきてしまいます。


ではどのようにすれば良いのでしょう。このような感覚は感覚器官を十分に使う事で鍛える事ができます。感覚器官は胎児の頃に出来上がって生まれてきます。しかしを生まれたばかりの赤ちゃんはまだ明暗しか感じられません。母親の顔を見ながら眼球を固定して焦点を当てられるようになり、様々な物を見られるようになります。見る事で脳に入った情報が整理され、徐々に色を感じられるようになり視力も上がってきます。もし赤ちゃんが真っ暗で何もない部屋にいたらどうでしょう。見る意欲は出ず色も感じられないでしょう。


このように一つひとつの感覚器をたくさん使う事で、感覚器官に入る情報の調整ができるようになります。子どもは遊びながら感覚器官を鍛えていくのですが、モンテッソーリ教育の強みは一つひとつの感覚を取り出して鍛える事のできる『感覚教具』という玩具のようなもの用意されている所です。例えば『色板』という教具は同じ色を合わせたり色の明暗を比較する、視覚に特化したものです。触覚や聴覚を刺激する要素は一切含まれていません。他の『触覚板』という教具は手触りを比較するもので、視覚や聴覚の要素はありません。五感の一つひとつに特化されているからこそ、余計な部分に気を取られずその感覚器を十分に洗練させる事ができるのです。感覚器官を発達させる時期の子ども達は夢中になってそれらに触っていました。


モンテッソーリ教育は家庭でもできます。発達障がいの中で感覚的な症状が見えた場合、感覚器官を好きなだけ使わせてあげるのも良いのではないでしょうか。

多様な文化が新しい未来を創る

バラエティ豊かな発想力を持つ人や、様々な文化を持つ人達。 そのような人達がいたからこそ、新しい時代が築かれてきました。 しかしながら他人と異なる価値観や概念を持っている人達は、生きづらさを感じて生活しているのも事実です。 このサロンは、様々な個性を持つ人も、共に心地よく過ごすにはどうすれば良いかを考えるグループです。 発達障がい・LGBTQ・在日外国人など当事者と一緒に考えて行きます。

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