LD(学習障害)当事者とその保護者による勉強会に参加してきました。高校は4年制の
当事者Yさんは現在大学1年生。小学校5年生の時に書字・読字・計算の困難がある事が判明。中学生で起立性調整障害や感覚過敏 ADD(現在のADHD)の診断を受けました。
Kさんにとって一番大きな助けになったのは高校生活での合理的配慮でした。
●PC利用の許可
入学前に発達障がいがある事を伝え、定期試験におけるPCの利用、授業内のノイズキャンセリングイヤホンの利用を希望。入学式前にロビーでのPC利用は認められたものの、授業中のPC利用は許可されず。夏季休業中に授業内でのPC利用を再度希望すると10月に希望した教科でPCの利用(音声ソフト含む)が認められる。
●本人と話し合って対応を考える
授業内に全ての内容を書き取るのが困難だった為、授業中にカメラで板書を撮影し、後にPCでまとめる。提出物のプリントアウトの時間を配慮し後日提出を許可。学校のプリントも利用可。発達性協調運動障害により体育で動きが困難な時はレポート等で対応。定期試験の際白い紙だと光線での文字のにじみが出るのでクリーム色の用紙を使用。文字は拡大コピー。文章を一列に読めるよう定規の持ち込みを許可。
●個別の教育指導
本人・保護者・担当職員で面談し、Kさんの状況に合わせた特別な教育指導計画を実施。学年が変わっても今までの合理的配慮を続けられるよう計画や評価を引き継いでいた。
Kさんにとっては学習の為に必要な支援ですが、学校にとって特別な配慮をするのは大きな挑戦だった事でしょう。周りの生徒に理解してもらう必要がありますし、その支援のせいでクラスメイトと亀裂ができないように配慮しなければなりません。しかし実際のところ周りの生徒との問題はなく、Kさんにとって支援をうけられた事は大きな成功体験となりました。
この後Yさんは大学受験にも挑戦します。その話はまた次回!
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