ASD・世界観

ASD(自閉症スペクトラム)の特徴に『見えない物は 無い』という特徴があるのをお話ししました。その特徴は自閉症の方が持つ世界観にも関わってきます。


人それぞれではありますが、学校や家での出来事は、誰かが作った台本に沿って芝居を行っている、巨人が自分と人を操作しているという、というような独特な認識があるようです。

例えばクラスで友だちが話しているのは、友だち役がそれを演じているから。家に帰るとお父さんやお母さん役の人が出てくる、というような認識です。『見えない物は 無い』ので、家でお父さんの姿が見えなければ今お父さんは降板していて、舞台袖で待っているという具合。学校が終わって友だちの姿が見えなければ、その友だちが家に帰って宿題をしているなんて想像もつきません。


自閉症の方にとって、実際に見えていない部分を事実通りに想像する事や、全体像を把握する事はとても難しいのです。「宇宙の全体像を想像して」と言われても、行った事がないところを事実通り想像できないニュアンスと似ていると思います。


しかしずっとその認識のまま大人になるわけではありません。毎日過ごしていれば、色々な場所行き、様々な出来事を体験します。成長とともに本人の知識も増えてきます。海外を知らなかった子どもの頃は、アメリカと聞いても何か想像もつきませんでした。しかし知識を得たり、旅行をする事で事実と近い認識ができるようになっていますね。自閉症の方はその認識までに自分なりのプロセスが必要で、時間が必要です。


自閉症の方の見え方、健常者の見え方、それぞれ違いがあるという事ですね。


参考文献:自閉っ子、こういう風にできてます!ニキ・リンコ×藤家寛子 花風社

多様な文化が新しい未来を創る

バラエティ豊かな発想力を持つ人や、様々な文化を持つ人達。 そのような人達がいたからこそ、新しい時代が築かれてきました。 しかしながら他人と異なる価値観や概念を持っている人達は、生きづらさを感じて生活しているのも事実です。 このサロンは、様々な個性を持つ人も、共に心地よく過ごすにはどうすれば良いかを考えるグループです。 発達障がい・LGBTQ・在日外国人など当事者と一緒に考えて行きます。

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