お子様の発達障がいだと知ったきっかけが、保育士や教師からの一言だったという方は多いのではないかと思います。保育所や教育現場にはたくさんの子ども達が生活しており、発達の比較対象がいる為、基礎知識を持っている大人は子どもの障がいに気付きやすいものです。
もし教育現場の大人が障がいに気付いたとしても、保護者と話す時に「障がい」とは言いません。クラスの中でどんな事が起きているのか、事実を伝えていきます。また、教育機関が保護者の了承なく健診機関に診断をお願いする事はできません。教師と保護者が面談し、その後保護者が健診機関に相談するという流れになります。
子どもにとっては、適切な支援を見つけてもらい、対処方法を早く身に付けていく事が大切なのですが、健診機関の相談に行きつくまでとても時間がかかります。保護者の心の葛藤があるからです。「何の障がいがあるの?本当に?」「元気で個性的なだけで先生がオーバーなのでは?」「でももし障がいがあると言われたら、いじめられてしまうのではないだろうか」「将来はどうなるの?進学は?」「このまま友だちと一緒に過ごせないだろうか」など不安は後を尽きません。当然ですよね。
保育士や教師は、保護者の葛藤を察して伝える必要があります。健診で診断をつけてもらうのがゴールではなく、子どもの発達の為に保護者と二人三脚で道を作っていく事です。時には心の区切りがつくまでじっくり待つ必要もあるでしょう。決して保護者を一人ぼっちにしない事、「元気にしてますか?」と話し易い雰囲気をいつでも作っておく事も大切な配慮でしょう。
次回は保護者にとって助けになった言葉をお伝えしますね。
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