子どもに障がいがあると診断を受けてホッとする保護者も中にはいらっしゃいます。今まで自分の子育てが悪いのだと周りから指摘され自分を責めてきた方の場合、診断名がつく事はある意味救いになります。自分の子育てに非があったわけではない事実、そして適切なサポートを受けられる安心感。人によって反応は様々です。
しかし大抵ショックを受ける保護者が殆どです。すぐにはその現実を受け入れられない「否認」の時期があります。そしてなぜこうなってしまったのかと「悲しみと怒り」の時期が長く続きます。このような心の移り変わりの後、少しずつ子どもと向き合って状況に「適応」できるようになります。(Drotarらによる、先天奇形をもつ子どもの誕生に対する親の正常な反応の過程仮説モデルより)
様々な葛藤の末、子どもの障がいと向き合いながら歩んでいけるようになった保護者は心優しい方が多く凛としています。子育てで悩んでいた時期、保育士や教師・専門家からのどのような言葉に助けられたのでしょうか。
●本人なりにできた事や、頑張り、成長、本人の良さ(特性も含めて)おを付立てられた事
●保護者の言葉をリフレーミングで返してくれた時
●「良くやっていますね」「頑張っていますね」という保護者へのねぎらいの言葉
●みんなと同じようにできない事でも、前向きに支援を考えてくれる言葉をもらえた時
●言葉より話をただ聞いてもらえた事
(川崎市発達相談支援コーディネーター講座より)
●うまくいくと思って試してくれた対処方法が機能しなかった時、あきらめずに違う方法を考えてくれた事
●「まずはやってみましょう、そしてダメなら別のやり方を試してみましょう」
(LD当事者と保護者による、誰もが生きやすい社会の実現に向けて知ってほしい事 の講演より)
障がいの症状が個人によって違う分、この方法は確実に上手くいく、という保証はありません。専門家と保護者の協力体制が一番の『療育』なのかもしれませんね。
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